自動化を考えるとき、両端には2つの極があります。一方は人——最も柔軟で、判断・器用さ・例外対応に強い。もう一方は専用機——一つの作業に特化し、同じ物を大量に・安定して作る量産性に強い。この二つの間に、ロボットを置きます。
ロボットは、柔軟さと量産性の「中間」にある
ロボットは、人ほど柔軟ではないが、専用機よりは融通がきく。専用機ほどの量産性はないが、人より速く・止まらず動ける。つまり人の柔軟さと専用機の特化・量産性の中間に位置する道具です。中間であることは弱みではありません。多くの現場が抱える条件——量も変種もそこそこある——に、最も当てはまりやすいのが、この中間だからです。
選択は「量 × 変種」で決まる
どの方式を選ぶかは、工程の量(同じ物をどれだけ作るか)と変種(品種・仕様がどれだけ変わるか)の2つで、大きく決まります。量が多く仕様が固定なら、特化した機械(専用機・産業用ロボット)。量が少なく変更が多いなら、人。そのどちらでもない——量も変種もそこそこある工程に、中間のロボットが合います。
だから問いは「ロボットを入れるか・入れないか」ではありません。この工程は、量と変種でどこに位置するか。そこに何が合うか。同じ工場でも、工程ごとに答えは変わります。
「どれが優れているか」ではなく「何が合うか」
専用機が優れている、ロボットが優れている、人が優れている——そういう順位はありません。それぞれが勝つ条件があり、外れる条件があります。優劣でなく適合で考える。これが、自動化を見立てる第一の原理です。具体的に4つの選択肢をどう当てはめるかは、実務のガイドで扱います。
※工程を「測る・判断する・動かす」に分解する見方は ロボットとは何か、どこまで機械にするかの見極めは 見極めとは何か、どの工程から始めるかは どこから自動化するか で扱っています。
自社の工程への当てはめはこちら → 専用機・産業用ロボット・協働ロボット・人手の比較(導入ガイド)。4つの選択肢を、適性(◎○△×)と費用の構造で並べて見比べられます。