人手は減り、AI・ロボットにできることは増えていく
いま、現場で二つの線が、逆向きに動いています。一つは、人手の線。人が集まらない、続かない、年々細っていく——多くの現場が、同じことを感じています。もう一つは、AI・ロボットにできることの線。これまで人にしかできなかった作業が、技術が進むほど、AI・ロボットでも担えるようになっていきます。
この二つの線が交わるところで、人と機械の仕事の境目が動きます。きのうは人がやるしかなかった工程が、きょうは機械に任せられる。だから「何を人がやり、何を機械に任せるか」は、一度決めて終わりではなく、動いていきます。その動く境目を、そのつど 判断する こと——それが、自動化を考える出発点になります。
定点観測 ― 技術と現場の現在地
いまの技術と現場が「どこまで来たか」を、時点を持って記録する定点観測です。普遍の原則を扱う下の概念群とは性質が異なり、毎年版を重ねて、変化を時系列で見られるようにします。
ロボット・自動化の概念
ロボットや自動化を、用語でなく原理から捉えるための土台です。
3つの要素(測る・判断する・動かす)を判断のものさしに。腕の形でなくても、ロボットは成立する。
人(柔軟)と専用機(特化・量産性)の間にロボットを置く。選択は量×変種で決まり、優劣でなく工程に何が合うかで決まる。
「やるか」ではなく「どこまで機械にするか」を問う。とりうるかたちを並べ、現場に合う一つを選ぶ判断の原理。
工程の「一番細いところ(ボトルネック)」から設計する。全体の速さを決めている場所から始めれば、投資の無駄が減る。
人を機械に置き換えるのではなく、一つの工程の「測る・判断する・動かす」を人と機械で分け合う。役割分担の設計。
技術の手前で、多くが片づきます。
現場の課題を持ち込まれたとき、まず確かめるのは、
それが技術で解く問題なのかどうかです。
確かめる場所は、三ヵ所あります。
そもそも、これは解くべき問題か。
意思決定・問題設定のレイヤー。
持ち込まれる課題の約10%は、ここで片づきます。
「解くべき問題ではなかった」と気付く時があります。
仕様・工程・運営の見直しで解けないか。
IE・OR・システム工学の領域。
持ち込まれる課題の約55%は、ここで片づきます。
業務を組み直せば、技術は要らずに済みます。
センシング・AI・ロボットの実装。
見る・判断する・動かす。
残る約35%が、ここで解決します。
私たちは、この三ヵ所すべてを見ます。